胃がんとは
わが国では年間約10万人が胃がんにかかっています。胃がんは日本人のがんによる死亡者数では第2位となっています。
早期がんで発見されれば上部消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ)による治療が可能であり、進行がんで発見されても手術と抗がん剤を組み合わせることで良好な治療成績をあげることができます。
どんな症状が出るのか?
胃がんになると最初のうちは無症状ですが、胃のあたり(みぞおち)の違和感、胸やけ、食欲の低下、体重減少、貧血、食べた時のつかえ感などがあります。
胃がんの治療方法にはどんなものがあるか?
胃がんの治療では内視鏡治療、手術治療(きずの小さな手術から開腹手術まで)、化学療法と治療のバリエーションは多岐にわたっていますので、がんの進行度と患者さんの全身状態を考慮して消化器内科との合同カンファレンスのもと最も的確な治療を行います。
どんな手術をするのか?
胃がんの手術の基本は、周囲のリンパ節と一緒に胃を切除する術式となります。 おなかへの到達方法には、腹腔鏡手術というおなかに小さな穴をいくつか開けて行う手術と、開腹手術があります。
胃の切除の種類には、胃の入り口側を切除する噴門側胃切除術、胃の出口側を切除する幽門側胃切除術、胃をすべて切除する胃全摘などの術式があります。胃がんが胃のどの部分にあるか、進行がんか早期がんかによって術式が決まります。
上尾中央総合病院の外科・消化器外科の特徴
きずの小さな手術(小さな創以外は穴をあけるだけの手術)を積極的に行うことで、術後の痛みの軽減をはかり、すぐに歩行を開始するなどリハビリを開始できるようにしております。術式の決定に関しては原則として胃がん治療ガイドラインに則っております。
当院には高齢者や心臓、肺、肝臓、腎臓などに問題を抱えているリスクの高い患者さんもこられますが、各患者さんのリスクに応じて手術を行います。
高齢者、心臓、肺、肝臓、腎臓などに病気を持っている方の場合は手術のみならず術前から術後までのリハビリや栄養が大事ですが、この点に関しては当院の強みでもある栄養サポートセンターやリハビリテーション技術科と相談しながら患者さんを支えていきます。