RSウイルス感染症が流⾏しています。
流⾏時期はここ数年、夏から秋でしたが、昨年は新しい⽣活様式の効果なのか全く流⾏しませんでした。今年は6⽉から流⾏が始まり、例年に比べより低年齢で、より重症化しているように感じます。
RSウイルスには2歳までにほとんどの乳児が感染します。初感染の乳児では酸素が必要なほど重症になることがあります。再感染では症状が軽くなっていき、⼤⼈では⿐⾵邪程度です。周囲の⼤⼈が感染を予防し、幼い家族に移さないようにしましょう。RSウイルスは⾶沫感染や接触感染で伝播しますので、マスクや⼿洗いが有効です。
潜伏期間は2〜8⽇間、発熱期間は3〜4⽇、⿐⽔、咳、喘鳴、新⽣児では無呼吸発作を認めます。
⿐汁の迅速検査で診断しますが、外来診療では1歳未満の乳児にしか保険適応がありません。治療は症状を和らげる対症療法で、去痰薬や気管⽀拡張薬の内服・吸⼊、点滴、酸素吸⼊などを⾏います。おうちでできるケアとして、⿐吸引器があれば⿐⽔を吸引してあげましょう。また、⽔分やミルクは少量ずつ、こまめに与えましょう。
2021年7月の上尾小児科便り
2021.07.01
小児科(上尾小児科便り)