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健康ハートの日には、健診結果を再確認!
8月10日の「健康ハートの日」にちなみ、心血管の健康を再確認しましょう!
特に、悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)の数値が高くなると、心血管の健康に悪影響を与える可能性があります。定期的な健康診断などで定期的に数値を確認し、適切な範囲に保つことが大切です。
前回受けた健康診断の結果はいくつでしたか?
LDLコレステロールで記載されている場合
基準範囲 | 要注意 | 異常 |
60~119 | 120~179 | 180以上 |
Non-HDLコレステロールで記載されている場合
基準範囲 | 要注意 | 異常 |
90~149 | 150~209 | 210以上 |
いずれも(単位 ㎎/dL)
悪玉コレステロールが高くなると心血管の病気につながります
悪玉コレステロールの数値が高い状態が続くと、動脈硬化が進行し、結果として心筋梗塞や脳卒中といった重大な心血管疾患のリスクが高まります。これらの病気は早期発見と予防が重要であり、コレステロールの管理がその第一歩となります。
コレステロール管理の方法
コレステロール管理には以下のような方法があります。
- 食事の改善:野菜や果物、全粒穀物、魚などをバランスよく摂取する。
- 運動習慣:定期的な有酸素運動を行う。
- 禁煙:喫煙はコレステロール値を悪化させる要因の一つです。禁煙することで、心血管のリスクを大幅に減少させることができます。
- 適正体重の維持:適正体重を維持することが重要です。
- 薬物療法:必要に応じて医師の指導の下、スタチンなどの薬物療法を行う。
こんなときはかかりつけ医を受診しましょう
以下の症状や状態に心当たりがある方は、早めの受診をお勧めします。
- 健康診断で悪玉コレステロールの数値が高いと指摘された
- 胸の痛みや圧迫感を感じる
- 息切れや動悸が頻繁に起こる
- 家族に心血管疾患の既往がある
非侵襲的検査:冠動脈C T (CCTA)
では、症状があり冠動脈疾患が疑われる患者さんにはどのような検査が必要なのでしょうか?
当院では冠動脈疾患のスクリーニング検査として冠動脈CTを積極的に活用しています。造影剤と心拍数を調整する薬を注射したのちに心臓のCT画像を撮影し、血管の狭まりや異常を詳細に確認することが可能です。通常のCT検査では血管の狭窄は判断できますが、心臓が本来必要としている血液が十分に心臓の筋肉に供給できているかどうかは判断できません。そのため、必要に応じて心筋シンチグラフィや心臓カテーテルといった追加検査が行われます。
FFR-CTによる冠動脈虚血の評価
当院では2023年6月よりFFR-CTの運用を開始いたしました。この検査の利点は、血管の狭窄だけでなく心臓の筋肉に十分な血液が供給できているかどうかを確認できることです(専門用語で心筋虚血と言います)。これは血管の形態と心筋虚血を同時に評価できる新しい検査です。導入後約70名の患者さんがこの検査を受けられ、非常に高い評価をいただいております。詳細はページ下部の「参考コンテンツ」もご参照ください。
コレステロールが高い方や胸部症状でお困りの方は循環器外来へ!
病気は予防が第一です。薬を飲む必要かあるのかどうか? 精密検査が必要? など、ご相談がある患者さんは一度循環器内科外来までいらして下さい。また胸部症状を自覚されている患者さんは時に生命に関わることもありますので早めの受診をお勧めいたします。