歯は笑顔の窓口ということで、今回は歯についてお話しします。みなさんはお子さんの歯の状態をどれだけ気にされているでしょうか。幼いころは虫歯にさせたくない、歯並びをよくしたいなどしっかり気にかけながら、歯磨きの仕上げも毎日してあげていたことでしょう。小学生になるとどうでしょうか。おそらく歯磨きは一人でさせて、学校の歯科検診で虫歯を指摘されないかぎり歯医者に連れて行くことはほとんどないでしょう。大人になると歯にトラブルが生じない限り歯医者に行かない。日本人のほとんどがそのように考えているようです。ところが欧米諸国では逆にほとんどの人が定期的に歯科検診を受けています。あるデータによりますと(子供だけではありませんが)、定期的に歯科検診を受けている割合は、スウェーデンで90%、アメリカで80%、イギリスで70%ですが、日本人はたったの6%だそうです。日本人にとって歯医者は、“虫歯になったり歯が痛くなったり歯が抜けたりしたら行く”ところですが、欧米諸国では“歯のトラブルを予防するために行く”という文化・考え方の違いがあるようです。
さて、歯の話題でもう一つ。小児科医がよく質問されることに「おしゃぶりはいつまでにやめさせたらいいのか」があります。歯が生えそろうまでは歯並びにはほとんど影響しないと思われます。しかし歯が生えそろう2歳ころになりますと、おしゃぶりを歯でかみしめてしまい、歯に圧力がかかることで歯並びに影響する可能性があります。したがって2歳になるころには卒業したほうがよいでしょう。
2歳はもう「赤ちゃん」ではないのでおしゃべり(会話)しながらおしゃぶりを手放していきましょう。
歯のケアは大きくなっても大切です。