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病気ガイド

先天性喘鳴:小児科

生まれて間も無くから生後3か月頃までに喘鳴(ぜんめい)を認める病態の総称です。
喘鳴とは、息をするときに「ゼーゼー」「ぜろぜろ」「クークー」「ヒーヒー」という音が鳴ることで、吸気性(息を吸う時)と両方向性(息を吸う時と吐く時)のことがあります。喘鳴は空気の通り道(気道)が狭いために生じます。気道が狭くなる原因疾患には、喉頭軟化症、声帯麻痺、声門下狭窄、気管狭窄などがあります。

診断のために、X線撮影(頚部・胸部)、喉頭内視鏡検査を行います。哺乳に問題がある場合は食道造影検査を行うこともあります。更に、下気道の気管狭窄が疑われる場合は、気管支鏡検査、胸部C TやM R Iを行います。

初期症状

  • 喘鳴(息をするときに「ゼーゼー」「ぜろぜろ」「クークー」「ヒーヒー」という音が鳴る)
  • 呼吸が苦しい
  • 哺乳が難しい

治療法

治療法は原疾患によって異なります。一般的には呼吸の問題と哺乳の問題について対処します。呼吸が苦しくて顔色が悪くなったり、息が止まったりする場合は気管切開が必要です。このような症状がなければ保存的に経過を見ますが、呼吸が苦しいためにミルクをむせて誤嚥してしまう場合にはミルクにとろみをつけたり、さらに体重が増えない場合には経管栄養を行ったりします。

原因の中で最も頻度の高い喉頭軟化症は、生後半年から1歳頃までに症状が軽快することが多いので、定期的に症状や体重増加をチェックしながら経過を見ていきます。

当院の強み

小児呼吸器外来では赤ちゃんの喉頭内視鏡検査を行なっています。直接、喉頭の形や動きを観察して診断します。

この記事を書いたのは

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中島 千賀子(なかじま ちかこ)診療部長
小児科
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