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病気ガイド

肺がん:呼吸器腫瘍内科

肺がんは、気管支や肺胞の細胞が何らかの原因でがん化したものです。進行すると、がん細胞は周りの組織を壊しながら増殖し、血液やリンパ液の流れなどにのって転移することもあります。転移しやすい場所はリンパ節や、肺の中のほかの部位、骨、脳、肝臓、副腎です。肺がんの主な組織型(がんの種類)は、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん、小細胞がんの4つです。腺がんが最も多く半数以上を占め、扁平上皮がん、小細胞がん、大細胞がんの順に続きます。なお、腺がんは肺腺がんと呼ばれることもあります。

初期症状

早期には症状が見られないことも多く、進行して初めて症状が出ることもあります。 主な症状としては、咳や痰、血痰(痰に血が混じる)、胸の痛み、動いたときの息苦しさや、発熱などがあげられます。しかし、いずれも肺炎や気管支炎などの呼吸器の病気にも共通する症状で、「この症状があれば必ず肺がん」という症状はありません。最も多い症状は咳と痰です。原因が分からない咳や痰が2週間以上続く場合や、血痰が出る場合、発熱が5日以上続く場合には、早めに身近な医療機関を受診しましょう。

どんな症状が出るのか?

主な症状には、咳(特に乾いた咳)、呼吸困難(息切れ、息苦しさ)、体重減少、痰、血痰(血の混じった痰)、胸痛(胸の痛み)が挙げられます。
しかし、早期の肺がんは自覚症状がほとんどなく、症状があったとしても「たばこのせい」「風邪のせい」と思って気づかない場合があります。咳などの症状が長く続く場合には医療機関を受診することをお勧めします。
また、定期的な健康診断や肺ドックの受診が肺がんの早期発見には重要な役割を果たします。

ハイリスク要因(病気になる可能性が高い原因)

喫煙は肺がんの危険因子の1つです。 喫煙者は非喫煙者と比べて男性で4.4倍、女性では2.8倍肺がんになりやすく、喫煙を始めた年齢が若く、喫煙量が多いほど肺がんになる危険性が高くなります。 受動喫煙(周囲に流れるたばこの煙を吸うこと)も肺がんになる危険性を2~3割程度高めるといわれています。

肺がんの抗がん剤治療

治療は、がんの進行の程度を示す病期(ステージ)やがんの性質(組織型・遺伝子異常の有無)、体の状態(パフォーマンスステータス)などに基づいて検討します。診療ガイドラインに基づいた標準治療を基本として、本人の希望や生活環境、年齢を含めた体の状態などを総合的に判断して決めていきます。

当院の強み

肺がんの患者さんは高齢者が多く、脳神経系や循環器系の合併症をお持ちの方が大半です。他科との連携を密にして、総合病院ならではのがん診療体制をとっています。また、がん相談支援センター・緩和ケア専門外来・緩和ケア病棟・在宅診療医と密接に連携し、終末期医療を提供しています。

この記事を書いたのは

酒井 洋のプロフィール画像
酒井 洋(さかい ひろし)科長
呼吸器腫瘍内科
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桐田 圭輔のプロフィール画像
桐田 圭輔(きりた けいすけ)副科長
呼吸器腫瘍内科
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