脳を覆う髄膜より発生する髄膜腫(ずいまくしゅ)や聴神経などの脳神経より発生する神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)では、完全摘出によって治癒が期待できます。しかし、頭蓋底部や脳幹近傍の腫瘍では、顔面神経や眼球運動神経などが腫瘍に巻き込まれていることが多く、その摘出は必ずしも容易ではありません。当院では、脳神経マッピングとモニタリングを駆使することにより、機能温存を計りつつ、最大限の腫瘍摘出を図っています。また、腫瘍が小さい場合には、手術にこだわらずに、定位的放射線治療を行うことによって、それぞれの患者さんにとって最良の治療法を選択します。