変形性膝関節症(へんけいせい しつかんせつしょう)の主な原因は、膝(ひざ)の関節軟骨の老化です。
年齢とともに軟骨が弾性力を失い、使いすぎにより徐々に軟骨がすり減り、関節が変形して疼痛が生じます。肥満や遺伝性の素因も関与します。
また骨折、靭帯損傷、半月板損傷などの外傷後、化膿性膝関節炎の後遺症として発症することもあります。
初期症状
- 歩き始めに膝が痛む
- 階段を昇り降りするときに膝が痛む
- 膝を曲げ伸ばしできる範囲が狭くなった
予防法
- 大腿四頭筋(ふとももの前の筋肉)を鍛える
- 正座を避ける
- 和式の生活を避け、洋式トイレ、椅子の生活をする
- 肥満であれば減量をする
治療法
症状が軽い場合は原則として投薬やリハビリテーション、関節内注射などの保存治療を行います。症状が強い場合や難治性の場合は手術(関節鏡下半月縫合術、膝周囲の骨切り術、人工関節単顆置換術、人工関節全置換術)を行っています。
入院期間のめやす
関節鏡手術と膝周囲の骨切り術は同時に行うことが多く3週間程度の入院、人工関節単顆置換術は2週間程度、人工関節全置換術は3週間程度の入院としています。
リハビリテーション
理学療法士による下肢の筋力訓練や歩行訓練、下肢のストレッチ、セルフエクササイズの指導を患者さんごとに行なっています。
当院の強み
当院では病期の進行や症状に応じて、関節鏡、骨切り術、人工関節などの術式の中から最も適切と思われる術式を選択しています。また人工関節置換術を行う際には、手術前にPSI(Patient Specific Instrument )という、患者さん独自の手術用機械を作成しており、患者さんに合わせたオーダーメイドの手術を行えるのも当院の特徴です。