急性扁桃炎とは
扁桃[へんとう]は、外界からウイルスや細菌が口腔内に迷入してきたときに反応する、最初の免疫防御線とされています。細菌やウイルスに感染した場合に腫れ、化膿して赤みや痛みを起こします。細菌に感染した場合には、抗菌薬(いわゆる抗生物質)の投与が必要になります。
症状
のどの奥が炎症をおこし、赤く腫れて痛みます。
食事や水分が飲み込めないほどの痛みの場合に、入院が必要となることがあります。通常では、数日〜1週間ほどで軽快して退院できます。
治療方法
通常、抗生物質の点滴、水分と塩分補給のための点滴で治ります。
扁桃の裏側に膿[うみ]が貯まってしまった場合には、針で抜いたり、切開して排泄させたりする処置を追加することがあります。
抗生物質による治療は、ペニシリン系抗生物質を第1選択に位置づけ、標準的に行っています。
3年以内に10回ほど扁桃炎を繰り返す場合に、口蓋扁桃摘出術[こうがいへんとう てきしゅつじゅつ]という手術の適応となることがあります。
口蓋扁桃(のどの奥、左右両側にある扁桃。いわゆる扁桃腺)を取ることで、急性扁桃炎の再発を予防する手術です。
入院期間は7日~9日ほどで、当院でも対応している手術となります。病状にお心あたりがある場合には、耳鼻いんこう科にご相談ください。