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肝臓がんに対するダビンチSP手術

2024.06.07
トピックス

当院で2023年7月に導入したダビンチSPは、泌尿器科領域、肝胆膵外科領域、頭頸部外科領域、そして婦人科領域で使用されております。
肝胆膵外科領域では、2023年9月から肝臓がんへのダビンチSPでの手術が行われています。これまでに肝細胞がん4例と転移性肝がん2例に対して肝部分切除を行い、胆管内乳頭状腫瘍1例に対して肝左葉切除を行いました。

いずれの患者さんも術後経過は大変よく、肝臓がんの切除治療を4回受けた患者さんが、「これまでの2回の腹腔鏡下切除、1回のダビンチXiでの切除を受けましたが、今回のダビンチSP肝切除は痛みもほとんどなく一番楽だった」と話してくれました。
国内で唯一、SP肝切除のプロクター(手術指導医)である肝胆膵疾患先進治療センター長は、「ダビンチSPはがん根治手術に使用しても、狭いスペースでの鉗子間の干渉はほとんどなく、導入前の予想以上に精緻な手術が可能である。今後は膵がんや胆管がんなど、膵臓切除が必要な患者さんにも提供していきたい」と話しています。

手術の様子
手術の様子

肝臓がんと肝臓の特徴

肝臓がんには、肝細胞から発生したもの(肝細胞がん)、胆管の内側を覆う細胞層から発生したもの(胆管細胞がん)、そして、他の臓器のがんが転移して肝臓で増えたもの(転移性肝がん)があります。
なかでも肝細胞がんは再発しやすく、完全に取り除くのが困難なことがあります。がん細胞が微小な形で残っていると、再発のリスクが高まります。
しかし、肝臓は驚異的な再生能力を持っています。一部が損傷または除去された場合でも、残った肝臓の部分が成長して解毒作用・代謝機能・胆汁の生成という肝臓の機能をある程度回復し、維持させることができます。そして、この高い再生能力があるおかげで、肝臓は必要に応じて複数回の手術が可能です。

肝臓がんのダビンチ手術

肝臓は豊富に血液を含んだスポンジのような臓器です。肝動脈、門脈、肝静脈という複数の大きな血管が、枝分かれしながら肝臓の隅々までいきわたっており、毎分1.5リットルもの血液が肝臓に運ばれてきます。
そのため、肝臓がんの手術では、正確に病変部を切除することと同時に、出血を抑えることも重要になってきます。

ロボット手術や腹腔鏡手術では、患部を明確に観察できるように、炭酸ガスを用いてお腹を膨らませる技術(気腹:きふく)が用いられます。この気腹の副次効果として、開腹手術に比べて肝臓の出血量が少なくなる傾向が挙げられます。さらに、手術のきずも小さいため、患者さんの体の負担も軽減されます。これらの点がメリットと言えます。
難易度が高いために未だ一般的ではありませんが、当院の肝胆膵疾患先進治療センターは系統的亜区域切除まで腹腔鏡下で行うことができる全国でも数少ない施設のひとつです。

ダビンチSPでの手術のきず。へそに1つ、お腹の右側に2つ置かれている。
手術のきずのイメージ

当院では手術前に患部の3D画像でシミュレーションを行い、詳細な術式検討を行います。腹腔内を立体的に見ることができる手術支援ロボットのカメラと合わせて、より正確で安全な手術を提供できるように努めています。

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